人間は誰もが優しさを持っている。
どんな荒くれ者も欲にまみれた者も、
戦争へ行って人を殺した者も。
親や周りの人間から愛情をもらって育った。
子守唄を聴いて眠った天使の夜。
優しさが社会道徳となり、弱者を守って社会は高度な文明と言える。
ところがどうだろう。
ニュースは危機をあおり増長し、くだらないことに興味を持ち一喜一憂している。
問題を起こした個人を攻め立て、しつこく追いかける。
金もうけの資本主義が正しい価値観として、
カネを沢山稼げる人間だけが優秀だとされる。
親は子に愛ある人に育ちなさいと口では言うが。
カネを稼げない大人に育つと能無しと罵る。
どんなに大金を積んでも愛は買えない。
愛が地球を救うと唄い、カネをかき集めて何をするの。
慈善事業の名のもとに、愛のマスターベーションをする偽善者。
愛が商売に利用され、損得勘定で世の中を渡る。
地球で一番獰猛な種族、人間。
すべての生き物を喰らい、同じ種族で殺し合う。
やっぱり見た目だと言い。痩せる薬を売る。
子供に悪は倒すものだと教え。
隣人と競い合うことを教える。
ああ、こんな世界のどこに安らぎがあるのか。
優しさが傷つけることがあるとしても。
優しさしか希望がないから。
どんな大金持ちでも、愛が欲しいと嘆く。
愛がお金で買えるなんて、幻想だから。